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俺がそう思うだけ

妄想を垂れ流します

シュラク隊の戦闘シーン

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 シュラク隊はチームなので、連携プレーで戦う。Vガンダム中期までのモビルスーツ戦に華を添える存在だった。

 

 今回は、ジュンコを脇から支えたペギー、コニー両名の、端役としての活躍ぶりを振り返って書き記していきたい。

 

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 14話では、コニーが咄嗟の判断でバーニアを噴射して目を晦まし、そこから間髪入れずに、ペギーが正確無比な攻撃で機体を爆発させず、無力化させる離れ業を見せた。

 

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 18話・20話などでも、囮になる味方と動きを合わせ、または劣勢となるウッソのサポートに、必中の狙撃能力を見せ付けた。ビームバズーカ=ペギーという認識となっている視聴者も居ただろう。

 

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 コニーは、最大展開したビームシールドでの突撃・囮役や、サーベルで切り込みバルカンを決め打ちに使うなどの柔軟な対応が目立った。

 

 後期に組んだユカとは即席であった為か、ツーカーレベルの連携プレーを見せる事はなかったが、ハンガーを使って戦艦を砕く擬似ウッソ戦法も取る場面もあった(ウッソのパーツ戦法は飽くまで決定打を得る為の布石であって、火力攻撃を仕掛ける為のものではない)

 

 Vガンダムを見返す際は、その綿密なモビルスーツ戦の流れにも、是非注目して見て下さい。

 

www.nicovideo.jp

機動戦士Vガンダム ウッソのニュータイプ力の上がり方

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 ウッソのニュータイプ力(ちから)は如何程かについて、劇中の描写を整理しながら考察する。最強議論に花を咲かせる方々の一つの参考にして頂きたい。

 

 彼は、最初からニュータイプとしての超常的な直観力を身に付けていた訳ではない。ニュータイプなのではと囁かれていたのも、飽くまでそれは、パイロットとしての操縦技術に目を付けられての事だった。彼は両親から特殊な訓練を受けていた。

 

 では、彼がその力を開花させたのは何時なのか。実は、ここでもシュラク隊が密接に関係している。順を追って見ていこう。

 

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 マヘリアの時。目の前で撃墜されたガンイージに狼狽えながらも、誰が乗っているかまでは分かっていない。

 

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 ケイトの時。マヘリアの時とは対照的で、離れた場所で戦っていた彼女の異変を察知している。彼女の遺志はモヤのようなものとなって立ち上り、消えた。ウッソはそれに反応するも、彼女の意図するところが読み切れないのか、レールを支えたままのガンイージに「何故支えるのか」と問いかけていた。

 

 これ以降ウッソは、敵兵士の悲鳴のようなものが聞こえて怯えたり、背後から迫る敵を敏感に察知して迎撃してみせている(おデコが光っている)。

 

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 ペギーの時。ここでは、死に行く彼女の遺言を聞いている。コックピットをビームサーベルで焼かれた直後の場面だが、彼女の表情は既に穏やかなものとなっているので、既に死んでいるのではないかと察せられる。

 

 彼が頻繁に、誰かの声や思念波としてキャッチするようになるのは終盤だが、そのセンスはこの話で会得したと見てよいだろうと思う。具体的にはファラ、マリアの声を聞いており、マリアには自分の遺体を焼けと促されている(尚、視聴者には受け答えするウッソの声しか聞こえていない。このシーン、無茶苦茶怖い)。

 

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 ちなみに、この数話前の話でゴッドワルドさんの声を聞いており、「褒めてくれた」と解釈しているが、実はワイヤーガンで接触回線が繋がっている状態である。芸細ですね。

 

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 ジュンコさんの時。裸を見ている。そりゃ視聴者サービス的なイメージ映像だろと言いたいところだとは思うが、何も冗談でこんな事を言っているのではない。

 

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 現にウッソは、この後(42話)も裸も見ている。

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 ユカさん(49話)の時は、遺言+裸の高度な合わせ技も披露している。しかも死の際に駄洒落である。まあ駄洒落なのはどうだっていい。富野由悠季監督の最新作、Gのレコンギスタでも、ウィルミット・ゼナム(声優は同じ田中敦子さん)が最終話に駄洒落を言っているのが何か運命的なものを感じるが、それも今はどうでもいい。

 

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 ベルとは、主人公ベルリ=ゼナムの愛称である。

 

 こんなに裸を見ているのだから、これはもうウッソの会得した能力の一つとして認めざるを得ないだろう。よって、ウッソの最終的なニュータイプ能力は、死者の遺言を聞き、女の人の裸を見る程度となる。

 

 「ウッソとかスペシャルなだけでニュータイプじゃないんだろゥ?」とか、アムロカミーユ最強信者の不届き者がそうほざいていたら、どうかこれを使って反論してください。

 

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 まあ、真なる電波は誰彼構わず己を発信してくるんですがね。

機動戦士Vガンダム ジュンコ・ジェンコの苦悩

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 前回、シュラク隊のエピソードの繋がり方に付いて書いた。彼女達にそんな役割を与えられたのは、彼女達自身が家族への強い想いを抱いて生きているキャラクターだからと筆者は考える。また、その思いをチームとして共有もしているなら、人生に挫けつつも、新たな子に希望を見出す役割は、外部のユカ・マイラスに割り振られたのだとも見ている。

 

 では、シュラク隊のリーダーであるジュンコ・ジェンコはどうだったのか? ここでは、彼女がチームとしての思いを、他のシュラク隊と共有していたという前提で書き連ねていく。

 

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 当初、ウッソが少年兵であると分かっても、彼女は特に動揺する素振りは見せなかった。しかし、立て続けに隊員が死に、彼女はその度に、やり切れないといった顔を見せる。更に、ケイト戦死の際には、共闘したウッソも強い自責の念に駆られてしまう事になる。

「ふざけた事を言うんじゃない! ケイトはあんたよりもプロだったんだ。坊やがやれる相手なら、ケイトがやっていたんだよ。そういう自惚れた台詞を言うのは十年早いんだ!」

 

 宇宙に上がってから、死に急ぐような戦い方が目立つようになり、オリファーからも注意を受けている。この原因は作中でははっきりしていない。もしかすると彼女は、仲間の死と、その責任を少年であるウッソに背負わせてしまった事から、自身が負担を被るように無茶を繰り返していたのかもしれない。

 

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 またこの頃、彼女はウッソの教育係になった。しかし、ここにも問題があった。彼は生身の人間が撃てないのである。ウッソは一線級のパイロット適正を持ってはいたが、少し前まで田舎で畑をやっていた少年である。彼の発言は、戦争慣れしたジュンコの感じ方とはしばしばズレを生じさせていた。

 「いい子過ぎるよ、あの子は。それに引き換え、私達大人は、あんな子の力まで当てにしちまってさ……!」

 

 守るだけなら負担を被ればいい。しかし、ウッソ自身が生き延びる為には彼自身を鍛えねばならない(それを教える事になったのは、ジュンコではなく、敵であるゴッドワルドだった)。しかしそれは同時に、人として当たり前の優しさを失う事にも繋がるかもしれないのだ。この苦悩は、彼自身が物語終盤に、実親に対する不満となって表面化した。

 「でもね、僕は嫌なんです。人殺しをするところで成長するのは。鈍感とか、戦争マニアに育ててくれた方がずっと楽でした」

 

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  リガ・ミリティアは民間ゲリラであり、無けなしの戦力で戦っているので、表立って感情を前に出す事はないのだろうと思う。下手に我を出せば部隊の士気にも関わりかねない。だが、彼女は怪我をした事もあったのか、冷静さを失い、爆弾解除に失敗して、無惨にもウッソの目の前で爆散してしまう。

 

 彼女の死に急ぐような行動は、家族への特別な想いがあったればこその矛盾から来る行動だったのではないかと思います。本来守るべき子供を戦わせる苦悩……。

 

 しかしウッソも成長を続けていて、彼女の思惑など軽く飛び越えていたかもしれないんですよね。彼女が支えきれなかったペギーも見事にカバーしていたが、その時の彼女の複雑な表情、そして最期の言葉は切ない(´・ω・`)これぐらいやらせてよ……。

機動戦士Vガンダム 最終回のシュラク隊の並び

 最終話、ウッソの意志に連動して登場するシュラク隊の並びは、それぞれ描かれた各エピソードの、家→親→連れ合い→新しい命の順番になっている。

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 ペギー(家)から始まり、

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 マヘリア(親)ケイト(連れ合い)が出て来て、

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  コニー&ユカ(新しい命)へと続く。彼女達は、物語の中でただ無意味に死んでいく訳ではない。各エピソードは繋がっており、一つの結論へ向かい進んでいく。

 

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 13話。マヘリアは孤児であり、ウッソとの束の間のやり取りの中、自分が両親と共に弟を亡くした身の上である事を語る。手掛かりはなくとも、捜せる家族が居るだけウッソはいいのだと羨む場面があった。

 

 しかし、彼女は直後の戦いで、仲間の仇討ちに拘った事で戦死してしまう。孤児の彼女は、身内への拘りの余り自身の死期を早めてしまう結果になった。

 

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 マヘリアは残ったメンバーに弔われる。その最中、ウッソとシャクティの関係性を見たケイトは涙する。一人のまま一人で死んでゆくマヘリアを想ってか、或いは、間も無くそうなるかもしれない自分達の姿を重ねたのか。

「妬けちゃうね。ウッソとあんたは、ずっと一緒だったもんね。きっと死ぬ時も一緒だよね……」 

 

 彼女もまた、その直後の戦いで戦死してしまう。宇宙移民者の財産運びを担うマスドライバーのレールを守る為に。宇宙に強制移民させられる暗い世の中であっても、人の歴史を繋ぐ希望の施設に対して、強い思い入れがあったのだろうと伺わせるエピソードだった(彼女はサイド2のアメリアコロニー=現ザンスカール帝国出身者だ)。

 

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 話は少し飛ぶ。25話、宇宙で離れ離れになったシャクティ捜しに躍起になるウッソを前に、帰る場所を守れなければ意味がないと説くのがペギーだった。

「家があって人が居て、始めて暮らしというものがあるんだ」

 

 しかし彼女は、戦場では肉親が肉親を殺すのだとも言い放つ。家があるからこそ人々は安寧に暮らせる。しかし、その機能を戦争が破壊する。時には、家族同士でさえも殺し合いをさせられる。彼女は、ウッソに「生き残れ」と最期の言葉を遺して死ぬ。

「ウッソ、ここは戦場だよ。自分の肉親を殺す奴も居る」

 

 マヘリアのエピソードが「身内への思慕・執着」であれば、ケイトのエピソードは「人の営み・時の繋がり」であろう。共に生きていける関係性があり、その連れ合いが時代の流れを生み歴史を形作っていく。そして、ペギーは命を張って「その営みを生かすもの、殺すもの」をウッソに説いてみせたのだ。

 

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 終盤、マーベットが妊娠する。彼らは戦いの中で「新しい命」を授かる。但し、ここでの相手はウッソでなく、途中でシュラク隊に配属されたユカになる(ウッソの相手はマーベットがやる)。彼女は地球連邦軍の正規兵で、入隊から楽しい事など一つもなかったとその心情を吐露する。

ユカ「決戦前だってんだよ?」

コニー「楽しい事を思い出さなくちゃ、何の為に戦っているのか忘れちゃうわよ」

ユカ「軍に入ってからは、そんなものなかったよ」

コニー「いくらでも作れるわ。でも、ああして一生懸命にならないと作れないものなのかもね」

ユカ「新しい命は、私達が守ってやらないとね」

コニー「違う違う、二人の子供が二人にどう似るか確かめるんだよ」

 

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 孤児は家族を求め(マヘリア)人の営みの歴史を守り(ケイト)暮らしを説いて(ペギー)新たな生命の誕生を祝福する(コニー)。そのチームとしての想いは同じであろうから、ここでは、敢えて連邦軍からの余所者を編入させて語らせたという事だろうか。

 

 28話では、マーベットの結婚式で、競って花嫁のブーケを取ろうとする一幕も描かれた。彼女達も戦争が終われば、誰か大切な人と歩む人生を願っていたに違いない。

 

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 しかし最終的に、ユカとコニー両名も戦いの中で命を落とす事になる。狂乱の戦士となったカテジナを前に。コニーは死の間際、声を聞く。それは敵味方もない、情念に取り憑かれた女の声であった。

 

 「この戦いはね、二人の男が私を賭けて戦っているんだ。だから邪魔はさせないんだよ! ベスパだろうと、リガ・ミリティアだろうと、私を取り合う男達の邪魔は出来ないんだよ!」

 

 よって、私怨に取り憑かれ、新たな命を脅かす危険の高いカテジナさんは「倒すべき敵」になってしまう。仕方ないね(´・ω・`)